人に会う旅をするメディア 点とてん 点とてん

高橋 成彰(Masa)

キャンドル屋

西荻窪でキャンドル屋(Greenbecks)を営む高橋成彰さん。車屋からキャンドル屋に転身し、商品の販売や演出の仕事をする一方、街の人の笑顔を見たいという思いから西荻ラバーズフェスの発起人に。様々な事にチャレンジするMasaさんにキャンドル屋を始めたきっかけからインタビューしてきました。

会社をやめてアメリカ横断の旅へ。そこで人生が変わりました。

いつ頃から西荻でキャンドル屋を始めたんですか?

キャンドル屋になる前にも色んな事をやってたんだけど、 たしか2年くらい前だったかな。下北沢から西荻に越してきてお店を開きました。

masa_works_1
masa_works_2

元々は車の仕事をしていたんでしたっけ?

はい、11年間車屋のメカニックをやっていました。海外でも仕事をしたり、雑誌にも毎月載っていたので、車業界では結構華のある仕事をしていたと思います。その時は、ずっとこのまま車の仕事をしていくんだろう思っていたけど、リーマンショックの影響で会社が倒産してしまって。いざとなったら自分一人でもメカニックをやっていける自信があったから、ずっと夢だったアメリカ横断の旅に出る事にしました。

海外に行ったんですね。何か目的はあったんですか?

アメリカを横断しながら海外のエコ事情を勉強したいと思っていました。ちょうどエコとかオーガニックが注目されていた時期だったのもありましたが、それまでの僕は全く逆のことをやってきていたんです。アメ車の800馬力のエンジンとか作っていたからね。仕事は正反対のモノだけど、いろんな旅やアウトドアでの自然とのふれあいから、自分の気持ちと仕事のずれみたいなものはずっと感じてて、その距離を少しでも縮めたいって思っていました。行き先は最初から決めていなくて、旅先で出会った人とか情報の流れに乗って移動していたかな。ほんとに色んな人との出会いがあって、日本で受けたストレスとかを全部忘れてリフレッシュする事ができました。2週間目とかマリオがスター取ったときみたいな感じで無敵ポジティブオーラ出てたんじゃないかな(笑)。自分と向き合って素直な気持ちで、やりたいことを考えられた時間になったと思います。

masa_works_3

なるほど。すごいすっきりした気持ちで考えられたんですね。

そうそう。そんな時に街でたまたまキャンドル屋に入ったんです。そしたら、キャンドルという存在がそのあとに続く旅にも胸に残って。今までの自分は、車の仕事で自分の技術を高めたりすることに力を注いできたけど、これからは人にこんな幸せな気持ちになってもらえるような仕事をしたいって素直に思いました。それで気付いたんです!

何に気付いたんですか…!

エコとかオーガニックの商品はすごく魅力的だけど、言ってしまえば意識が高い人向けっていうか…心に余裕がある人じゃないと環境の事まで考えてられないんじゃないかなって。世の中自分の事で精一杯の人の方が沢山居るんだし。僕は、意識が高い人の事を支えて世の中にいいモノを生み出していくんじゃなくて、余裕が無い人とか自分のことで精一杯の人が少しでも安らげるようなモノを作っていこうと思いました。

その考えが今の仕事に繋がっているんですね。

それまで具体的に何をやるか決めていなかったけど、そう考えるようになってから、キャンドル屋ならそれが出来るんじゃないかって思って、キャンドル屋になることに決めたんです。人生を決める瞬間って一生の内でそんなに何回も無いと思うけど、その時はすごい興奮して30分間ずっと車の中でシャウトしていました(笑)。31歳の11月のどっかの砂漠を走ってるとき、僕が人生を決めた瞬間だったと思う。それでその後日本に帰ってきて、すぐキャンドル屋を始めました。

少数の人に響くモノではなく、色んな人に見てもらえるような作品を作りたい。

最初はどんな事から始めたんですか?

最初は週4日バイトをしながら休みの日に少しづつキャンドルを作って、イベントで商品を売っていました。がむしゃらに作ってたから、すごく遠回りをしていたし、レベルの低いことやってるんだけどね。それが今の自分の力になってるからやって良かったと思います。今でもワークショップと商品販売と空間演出の3つの軸で仕事をしているけど、当時は特にワークショップの仕事の割合が多かったです。

masa_works_4

最近もワークショップをよくやっているんですか?

最近は演出の仕事の割合が多くなっています。演出の仕事の良さは、なんと言っても見てくれる人の数が多い事だと思うんです。元々、孤高のアーティストになりたかったわけではなく、幅広い年齢層の色んな思想を持った人に見てもらいたかったから、演出の仕事はピッタリでした。クリスマスの季節になると、西荻でも期間限定でイルミネーションをやっています。

masa_works_5
masa_works_6
masa_works_7

とっても綺麗ですね。やってみてどうでしたか?

街のイルミネーションをすること自体が初めての経験だったので色んな壁にぶつかったんですけど、沢山の人の力を借りてなんとか展示が実現できました。終わった後にわざわざお店に来て、「イルミネーション最高でした。ありがとうございます、またやって下さい。」 って言ってくれる人もいたので、本当にやって良かったです。町の人の喜んだ顔を見れたのが凄く嬉しくて、今後もイルミネーションを続けたいって思ったし、もっと沢山の人が喜んでくれるような活動をしたいって思いました。それで今年はフェスを企画したんです。

フェスですか??

はい、西荻で活動するアーティストやショップとかグルメを集めて、桃井原っぱ公園でフェスを開催しました。 思いついてすぐに、興味を持ってくれそうな人達に話をして10人くらいのチームが出来たんだけど、 今までフェスをやったことなんて無かったから、企画書を書いた後に何をしたら良いか分からなかったんです(笑)。 とりあえず公園を借りる必要があったから、まずは管理事務所を調べて電話しました。 公園は公共の物だから沢山手続きをしないといけなくて、あちこち色んな所を駆け回りました。 それが本当に大変だったから公園を借りれた時はめちゃめちゃ嬉しかったです。

masa_works_8

びっくりする行動力ですね…

最終的には、運営34人ボランティア110人来場者2万人を超えるの大きなフェスになりました。元々3年企画のイベントだったから、来年と再来年も開催しようと思っています!

色んな事にチャレンジしてきたMasaさんですが、最後に今後やっていきたい事を聞かせて下さい。

今後どうするかっていうのは、実はあんまり考えないようにしているんです。アメリカ横断の時みたいに、流れにのって人生を選択していきたいからね。今いる西荻窪は最高に素敵な街だけど、将来は違う土地に住んでいる可能性だってあると思うし。周りの状況も色々と変化していくだろうから、その時その時に自分がやりたいと思った事にチャレンジしたり行きたいと思った場所に行くようにしたいと思っています。

高橋 成彰(Masa)

キャンドル屋

車屋からキャンドル屋に転身し、西荻窪にてGreenbecksを経営。 ワークショップ、商品販売、演出など幅広い活躍を見せる一方 西荻ラバーズフェスの発起人としてイベント企画も行っている。

tentoten
tentoten